たくさんの気づきがある仕事です
ホームヘルパーの仕事は私にとってとてもたくさんのことを教えてくれています。
その中の一つが、やっぱり円滑な仕事をしていくために必要なのは「信頼感」なんだなということです。
体験談なのですが…
私が実際に体験をしたことなのですが、サービスのために何度か訪れている家庭の一つに掃除をしているときに常に後ろから見張るようなことをするという方がいました。
その方のホームヘルパー仕事については本人からの依頼ではなくご家族から受けたものであったのですが、いざ私が訪れてみるといかにも警戒心が丸出しで、本当はすごく入れたくないのだけれどもしぶしぶそうしているという印象がとても強く伝わっていました。
会話をしようとしても口が重いというかあまり話をしたくないような素振りも見え、仕事が終わったらさっさと出て行ってほしいかのような態度があったりしました。
それでも仕事そのものを邪魔されたりひどいクレームを入れるというようなこともなかったので、なんとなくそのまましばらく仕事を続けていました。
そんなときにふと気がついたのが、掃除をするときに部屋のある部分にだけは私が入らないようにとても気を使っているということでした。
といっても金庫のような貴重品があるわけではなく、見た目もあまり豪華とはいえない古い箱のようなものを守っているかのようにも思えました。
本来ならそこまで踏み込まなくてもよいことではあるのですが、日頃からそんな態度が気になっていた私はその箱についてある日思い切って尋ねてみました。
最初はあまり言いたくなさそうにはしていましたが、それでもこれまで何度か仕事をさせてもらってきているという親しみもあるのか、やがてその箱についての話をしてくれるようになったのでした。
一緒に楽しく過ごすことができました
中身を開けて見ると、そこにはとても古い洋服や写真などが入っており、乱雑なままではありましたがとても大切にしてきたものであることがわかりました。
決して話のうまい人というわけではなかったのですが、聞いた話をつなぎあわせてみるとそれらは全て自分の子どもたちの幼いときの思い出の品なのだといいます。
本当は整理をしたいと思っていたけれども他の人から見るとゴミ同然のようなものだし、もしヘルパーの私に見つかったら「箱ごと捨てましょう」と言われるのではないかとおもって怖かったというようなことを言われていました。
もちろん箱はそのあと捨てることなく、一緒に整理をしてキレイにまとめることができました。
そのことがきっかけで信頼感を得ることが出来たようで、それから亡くなるまでの間かなり楽しくその方の担当をさせてもらったという記憶があります。